かねてよりそのうち絶対に手術が必要な疾患に罹っていた。
ここ数年の年一回の検査では病状に進行なしであったが、今年は遂に担当医から手術を強く勧められた。
初めての諸々の検査、入院、そして全身麻酔による手術。目が覚めたらICUだった。正確には麻酔のコントロールで起こされたと言うべきか。小声しか出せなかったが、意識ははっきりしていてきちんと受け答えをしていた。その時は体に色んなチューブとか機械が繋がっていたらしい。
ICUでは天使を見た。それにつけても漢方薬はまずかった。病棟では悪夢も見たし酷い腹痛が続いたが何とか回復しリハビリも受け早い段階での退院となり娑婆へと戻ってきた。
家族の手料理がとても美味かった。決して病院食が不味いとかではない。まぁ全体的に味付けは薄かった。
インスタントラーメンやレトルトのカレーは夢にまで見た。食べたら満足した。
しばらくはふわふわしたような感覚が抜けきらず200m歩くのも休み休み。縫合箇所は痛むしそもそも胸骨がくっついてないのである。車の運転はできるがハンドルを回すのは結構きつい。エアコキハンドガンのコッキングも出来ない。FPSゲームも多分まだ無理だろう。
しばらくはおとなしくしている他はない。しかしリハビリとしての運動は必要らしい。今の私にとっては買い物に行くのも適度な運動となる。さて明日は何を食べようかな。
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